1 月 06
|
正確無比なレポート
さて、あなたが毎瞬毎瞬せっせと作成し続けている「現状及び自分に対するレポート」
このレポートはどこに行ってしまうのか。
レポートは即座にデータベース化され、蓄積されていきます。
どこにでしょうか?
それはあなたの内部にです…と言いたいところですが、正確にはそうではありません。
実際には、あなたの内部にそんな蓄積スペースはありません。
あなたはそのレポートを現実という形で外部に蓄積しています。
我々は通常、自分←→外部という形でこの世界を認識していますが、本当はそのような相対的世界ではありません。
あなたが経験していること、あなたの目に見えているものは、全てあなたの内部で起きていることです。
あなたの目に映るものや体験している状況は、あなたの内面の完璧に正確な投影なのです。
つまりあなたにとっての現実というものは、あなたが作り出したフィルムをスクリーンに投射しているようなものだということです。
現実とは、単なる投影結果に過ぎないのです。
「現実の属性は常にニュートラルだ」というのはこういうことです。
ところがあなたは、これに対して即座に採点を始めます。
「ダメだ。こんなのは私の望んでいた結果ではない」
「どうしてこういうときに限って、晴れじゃなくて雨なんだよ」
「なんでこう、うまくいかないのかな」
「思うてたんと違ーう!!(笑い飯:M-1グランプリ2008)」
既に投影として結果が出ているものに対して、更に採点を始めてしまいます。
しかも面白いことに、その採点方式はことごとく「減点法」です。
減点法の特徴は「どれだけ不足しているかを測る」ということです。
内部の完璧な投影である現実に対して「不足」という属性を与えてしまう。
これが間違いの始まりです。
現実とは、あなたの状態を正確に反映しているスクリーンです。
つまりあなたの内面と現実とはイケイケ(行き来が自由な事)で、ひとつながりなのです。
そこに境目はなく、あなたの判定は即座に反映される仕組みになっています。
「ちょっと待って。じゃあ願い事が実現するのにタイムラグがあるのは何故?即座に反映されるのなら、願い事だって即座に叶うはずでしょ」
ごもっとも。願い事は即座に叶っても構わないわけです。
ところがどっこい、あなたの内部はそのようになっていません。
「願い事がそんなに簡単に叶うはずがない。そのためには、ある程度の時間的経過と状況の変化が必要だ」
こんな風になっています。
だから、現実はあなたのその状態を正確に反映し、願い事が実現するまでにちゃんとタイムラグを生じさせてくれるのです。
減点が発生するメカニズム
話を戻しましょう。
何故我々が、自分や現実を「減点法」で採点してしまうのか。
それは「こうあるべき」という理想を持っているからです。
望む「理想」と、現象として現れた「現実」に差異が生じてしまうため、その差異を「不足」として捉えて採点してしまうのです。
その背後には「本来我々は完璧である」という深い認識があります。この認識は間違っていません。
ところが、この現象界には一定の法則というか、ルールがあります。
「内面を一つ残らず正確に反映してしまう」
というルールです。
全ては完璧に起きているのに、一見そのように見えません。しかも「本来は完璧なはずなのに」という想いがあるため、現実に対する認識との間においてギャップが生じます。
このギャップが、我々が自分や現状を減点法で採点してしまう原因となっているのです。
多くの人は「現実が内面の完璧な反映である」ということに、なかなか気づきません。そのため原因を外部に求め、内面と分けて考え出してしまいます。
その時あなたは、もはや現象のリアクション装置と化し、現実を判定し続ける自動化されたマシンとなってしまいます。
エゴの誕生です。
エゴはこの間違った認識が基盤なため、何一つ創造することが出来ないのです。
現実の本当の機能
では、どうしたらいいのか。
まず、認める。
この現実が、あなたの正確な反映であることを認めるのです。
しかもこれは単なる反映結果ですから、これを更に減点法で採点する必要はありません。そんなことは無意味です。
ただし、この反映結果はあることを正確に我々に伝えてくれています。
「あなたの内面はこういう状況ですよ」
ということをです。
これを手がかりに、内面を修正していけばいいのです。
ある出来事があって、あなたは不愉快な想いをした。
それは「あなたが望む状態と内面の状態とが一致していないよ」というサインなのです。
「あなたの望みはこうだけど、内面はこうなってるよ」ということを教えてくれているのです。
そこで不毛な減点法を開始しないで、内面の修正を開始してください。
修正がうまくいっているかどうかは、現実を見れば分かります。
でも現実を見ることにかまけないで、あなた自身の状態の修正に注力してください。
現実とは単なるサインです。
サインに対して、必要以上に重要な意味を持たせないようにしてください。
望むように修正されていけば、現実はあなたが望むように勝手に変化していきます。
「完璧だ」
減点法を止め、絶えずこの認定を行ってください。
あなたが減点法によって不足を支えなければ、そんな幻想は即座に消滅していきます。
金融危機?もちろん消えます。
それを支えたいかどうかも、もちろん自由です。
全ての人が、それぞれの現実を自由に選べるのですから。
あなたにとっての現実を、あなたが自由に変更できない道理などないのです。